育毛剤、発毛剤の中には、医薬品として承認されているものがあります。
承認とは、日本の薬事法に基づいて、品質、有効性、安全性の確認がなされているものです。
幅広くクリニックなどの医療機関で実施されている治療法と言っていいでしょう。
ただし、どんな人にも効果があり、たちどころに毛が生えてくる治療法ではありません。
薄毛が進行している方には魅力的にうつりますが、薬や植毛などの施術には副作用があります。
また、基本的にはどのような治療法も健康保険は効かず、自費による診療になり、長期に治療を受ければ、その分費用がかかります。
こうしたことをきちんと理解した上で、正しく利用する必要があります。
万有製薬=現MSD社のプロペシア錠(フィナステリド)
プロペシアは、2005年末に万有製薬(現MSD社)より発売されている男性型脱毛症の進行遅延剤です。
もともと前立腺肥大症や前立腺がんの治療のために開発、使用されてきましたが、服用していた患者さんの中に(毛髪が濃くなる)という意図しない薬効が現れたことから研究が進み、男性型脱毛症用の薬になりました。
強く推奨されている治療法はプロペシアと、ミノキシジルのみ
2010年4月に日本皮膚科学会が発表した(男性型脱毛症診療ガイドライン)では、皮膚科で治療を行う際、推奨度Aの(行うよう強く勧められる)とされている治療法は、このプロペシアと、ミノキシジルのみとなっています。
男性型脱毛症の原因はテストステロンと5α-リダクターゼ
男性型脱毛症の原因としては、男性ホルモンのテストステロンと5α-リダクターゼが深く関与していることが明らかです。
プロペシアは、テストステロンと5α -リダクターゼの結合を抑制する働きがあり、結果として、脱毛の予防ができるというメカニズムです。